ずっと買おうか買うまいかやっぱりやめとこうか、と買っていなかったポメラをついに買った。何日か使ってみた。

DM200

キーボードは噂通りとてもよい。画面もフォントもみやすく、とても快適に文章がうてる。日本語をうつなら本当によいデバイスだ。ATOKなのでおかしな変換がされる頻度も低い。これでUSキーボードなら完璧なのだが、そこまで望むのは贅沢だろう。

ネットワークに原則として接続できないのもいい。無意識のうちにTwitter、みたいな行動をとるのは不可能だ。ただし、PCとの連携はちょっと面倒だ。書いたテキストをPCに送るには、以下の手段がある。

  • PCにUSB接続して外付けドライブとしてマウントする
  • テキストをQRコード化してスマートフォンなどで読み取る
  • SDカードにいれてPCへ移動する
  • 「アップロード」機能を使う(メール送信)
  • ポメラSync(GMailと連携しiOSやmacOSの「メモ」と同期する)機能を使う

私のいまの環境で有線やSDカードを使うのはいやなので、ポメラSyncをまずはつかってみた。GMail経由でiOS/macOSのメモと同期するための決め打ち機能だ。漠然と予想していたものよりだいぶ限定的な機能で驚いた。

ポメラSyncの起動はまどろっこしい。メニューで「ポメラSync」を選ぶとまず「ネットワーク接続中」のモーダルダイアログが出て待たされる。それで待っていれば終わるわけではなく、接続中のダイアログが消えたあとに「開始」を押す必要がある。Syncが終わるとEnterをおしてダイアログを閉じ、ESCをおしてメニューを閉じなくてはならない。頻繁に使うことを想定していない感じがする。まあそれでよいのだろうな、とも思う。

原因はよくわからないが、少なくとも私の環境ではポメラSyncの挙動はちょっと怪しい。macOS側のメモでは本文がみえない。iPhoneでは問題ない。同期したメモをメモアプリ内でiCloudメモ側に移動すると、失われてしまう事がある。その場合でもGMail側のアーカイブには残っていて、回収することはできる。

WiFi経由で使えるもう一つの機能・「アップロード」は、メールとして指定したアドレスに送信する機能だ。これはポメラSyncとは違って当然同期などはできず、送ったら送ったきりだ。Evernoteを宛先にすることもできる(今のEvernoteだと有料プランでしか使えない機能だが)。使い勝手はポメラSyncと共通していて、あまり使いやすいとはいえない。

QRコードにする機能は当然長さの上限があり、たとえばこの文章だとひとつのQRコードにはおさまらない。手軽ではあるので、短めの文章なら良いかもしれない。

ポメラSyncとアップロードを併用してしばらくつかってみようと思っている。

長々と欠点も書いたけれども、文章を書くというポメラ本来の機能には無関係な欠点だ。文章を書くのは本当に快適だ。外に取り出すのが多少面倒なだけで。