本日の買い物:DevTerm R-01
A5サイズの組み立て式ポータブルコンピュータDevTerm R-01が届いて組み立てて少し使った。
R-01を選んだ理由
DevTermシリーズは、Raspberry Pi CM3互換のメインボードを使った(本来は)ARMのコンピュータだが、R-01はRISC-Vの載ったコアモジュールが使われている。公式サイトには
DevTerm R-01 is a highly experimental model
と書かれている。
DevTermには前々から興味があったのだけれどもなかなか踏み切れなかった。RISC-Vの実機!highly experimental ! つらそうだけど欲しい!という勢いで注文した。後述するようにRISC-Vモデルは実際ツラくて、他のDevTermと比較すると遊ぶのはハードルが高めだと思う。
組み立て
発送メールを受け取ってからまず18650リチウムイオンバッテリを2本注文した。DevTermには同梱されていないのだ。
そして組み立て。
組み立ては楽しい。フラットケーブルの差し込みや、2mmもないアンテナコネクタの差し込みなどちょっとだけ難易度が高いところもあるが、基本的にはほぼ工具を使わず楽に組み立てられる。一箇所だけ、CPUの載っているコアモジュールのねじ止めするためにドライバーが必要だ。が、このネジが入っていかない。ネジ止めしなくても固定されているから結局諦めた。あとで気づいたが、ネジ穴側がカプトンテープで覆われていたのが理由だった、気づかなかった。わかりやすい手順書がついているが、カプトンテープのこと書いて欲しかった。
起動と設定
無事組み立て終わって電源を入れると無事起動した。OSはUbuntu 22.04でXも動く。RISC-V実機でGUIだ。とはいうもののRISC-V対応のソフトウェアはまだまだ制限があるようで、Window Managerは懐かしいtwmだし、FirefoxもChromiumもない。それでもEmacsも動けばGIMPも動くし、なんとDOOMも動作する。しかしシングルコアの遅めなRISC-VでGPUもないため、DOOMはゲームにならないし、GIMPは起動に5分くらいかかる。
DevTerm R-01については「UbuntuっぽいOSが入っているもののapt updateするだけで死ぬ」という情報もあった。が、これはどうやら、デフォルトの構成に問題があるようだ。何が問題なのか完全に理解できていないが、たまたま見つけたこの記事に従ったところupdateもできるようになった。ssh有効化も行い他のマシンから作業できるようにした。Emacsのinitの設定もいったんしてみたものの普段使っている設定はR-01だとあまりに重くて、ここではEmacsは素で使うことにした。
キーボードに問題発生
環境をある程度整えている途中、再起動した後にキーボードを認識しなくなった。
DevTermのキーボードは、定位置に置くだけで接点がメインボードと接触するようになっているのだが、ここがゆるいのだろうか。組み立て直すと復活するが、再起動するとかなりの頻度でキーボードを見失う。同じ状況の人も割といるようで、公式フォーラムでも話題になっている。しかし決定的な解決方法は出ていない。ちゃんと組み立てろというような話はあるが、何度組み立て直してもまた問題は再発してしまうのだ。
用途
注文した時点では何に使うかは考えていなかったし、今も決めかねている。何をするにしてもキーボードの問題が大きく立ちはだかるが、いずれにせよシングルコアのあまり速くないCPUでしかもRISC-Vというだけで現時点では実用性は低い。しかしRISC-Vの実機である、というのは一番の特徴でもあるだろう。RISC-V実機として何か遊べることはないかなと考えている。あと感熱プリンタモジュールでも何かやってみたい。
ところで
キーボードの裏に空飛ぶスパゲッティモンスターがいた