テーマなしひとりアドベントカレンダー、今日はKindle OasisKobo Libra H2Oの比較。

使い勝手のレビューを真面目にやろうとすると、写真をとるだけでもかなり時間がかかり、とても1日では書き終わらない。文章だけで、ざっくりした比較をまずは書いてみる。わかりづらいところもあるけれど、徐々に写真と説明を追加していく(かもしれない)。

Oasis and Libra H2O

日本で今専用の読書端末を提供している電子書籍サービスは、Amazon Kindleと楽天Koboだけだ。 私は両方のサービスを使っていて、両方の端末を持っている。今使っているのはKindle Oasis(2019年モデル)の8GB広告なしモデルと、Kobo Libra H2Oのホワイトモデルだ。

Kindle Oasisは広告付きで29,980円・広告なしで31,980円から、Kobo Libra H2Oは25,080円のいちモデル(Koboの端末には広告付きの物は今のところない)で、価格帯がちょっとずれている。本来は直接比較するモデルではないだろう。

でもこの2つはとてもよく似ている。7インチ300dpiの電子ペーパーディスプレイで、大きさも重さもほぼ同じ、片側に物理ボタンが二つあるのも同じ。防水性能も同じ。

ただ使い勝手には、良し悪しとは別にちょっとずつ違いがある。

私は、電子ペーパー端末ではほとんど文字ものしか読まない。コミックなどではもしかすると、ここに取り上げたのとはまた別の違いがあるかもしれない。

ハードウェアの比較

Oasisはアルミとガラスでひんやりとした手触り。Libraは全体にプラスチックで、Oasisに比べるとちょっと安っぽさがある。このあたりは、価格差通りな印象だ。

両者とも、私は純正のスリープカバーを併用している。スリープカバー込みの重量もほとんど変わらない。実測でOasisが297.7g, Libraが296.7gだ。ボタンと反対側にカバーのヒンジがあるデザインも同じ。閉じているとき、磁石で吸着するのも同じ。

読書するときカバーを裏面に返したときも、両者とも磁石でカバーが保持される。ただOasisは本体裏面に大きな段差があり、ケースもその段差に沿って作られているのでヒンジ側に少し隙間ができる。ヒンジ側をちょっと保持しようとするときに、なんだか落ち着かない。大抵はボタン側を保持するとは思うので、実害はないのだが。

電源ボタンは、Oasisは上面、Libraは背面にある。スリープカバーを使っている場合には電源ボタンはあまり使わないので、使い勝手に影響はない。充電はいずれもUSB micro-Bで、Oasisは下面・Libraは右側面に端子がある。

上面・下面という言葉を使ったが、どちらの端末も上下逆さまにしても画面が自動的に回転する。だからどちらが上といっても構わないが、ボタンが右側にあるときが基本の状態であるようだ。

ただOasisは、ボタンを右にしたとき純正カバーも背面ロゴも正立する。Libraのロゴは、横置き画面にしたとき正立する。

スリープ時・スリープ解除時

電源が入っている状態であれば、どちらもカバーを開けばスリープが解除され読書できる。しかしOasisは、スリープ時間が一定以上になると、カバーを開いてからスリープ解除までに数秒かかる。Libraは、いつでもすぐにスリープ解除される。少なくとも2013年ごろのKindle Paperwhiteは、スリープ解除が長くなる、と言う挙動はなかった。現行のPaperwhiteもOasisと同じ挙動のようだ。

おそらく、電力消費を減らすためだろう。だがこれは、電車の中でちょっとした時間に読むときなどに、私には割とストレスになる。せめて設定でオフにできれば良いのだが。

スリープ時、Oasisはランダムで既定の壁紙的な写真が表示される。写真のバリエーションは、2012年ごろのKindle端末と変わっていないように思う。Libraでは、読書中の書籍の書影が表示される(設定でこの機能をオフにすると、とても寂しい画面になる)。書影が表示される方が私は好みだ。とはいえ普段スリープカバーを使っていると、スリープ画面を見る時間はとても短いのだけれど。

読書機能

普通に本文を読んでいる分には大きな差はない。ボタンの一方で次のページへ進み、もう一方で前のページへ戻る。OasisとLibraでボタンのデフォルト割当は上下逆だが、両者とも設定変更は可能だ。読書の進捗状況表示は、Oasisでは左下タップで切り替える。位置No、章を読み終えるまでの推定時間、本を読み終わるまでの推定時間、オフ。進捗状況の表示中は、右側にパーセント表示も出る。Libraではデフォルトで下に章の進行状況・本全体の進行状況がページ数で出ている。表示を切り替えたりオフにするには読書設定の変更が必要で、この点はOasisより手間がかかる。

Libraには、この小さな表示とは別に、「読書の進行状況」画面をメニューから表示できる。今読んでいる章の進捗と残り時間、次の章の読了予測時間、全体の読了予測時間が全て表示される。全体の予測時間画面では、各章が長さに応じた棒グラフで表示されて、これはなかなか良い。Oasisにはこのような機能は用意されていない。

画面の回転

両者とも、持った向きによって180度画面が回転する。Libraではこれに加え、横持ちにすれば90度回転し、横長で読むこともできる(横持ちは設定でオフにすることもできる)。このとき、コミックなどでは見開き表示になる。

Oasisにも「見開き」モードがあるのだが、見開きが有効なのはコミックなど固定レイアウトの本のみで、さらに自動回転ではなくメニューから「見開き」を選ぶ必要がある。

ライブラリなどの機能

全体的にKindleよりもKoboの方が好みな感触だが、細かい言語化ができていないので、改めて調べる予定。

電池の持ち

おそらく違いはあるのだろうが、どちらも2週に一度くらい充電している感じで、不満はない。

まとめ

細かい差があるが、決定的にどちらが良いと言うことはない。どちらも遅くていらいらするようなことはない。どちらも集中して読書できる。後は好みの問題だと思う。ただ当たり前だがKindleで買った本はLibraでは読めないし、Koboで買った本はOasisでは読めない。だからずっとKoboを使っていた人が、Oasisよさそうだから乗り換えよう、とは単純にはならない。

私は小説はKoboで、小説以外の読み物はKindleで買っていることが多い(ただかつてKindleで買っていたのを忘れて同じ本をKoboで買ってしまうこともある)。洋書はなぜかKoboで売っていないことがあり、そういうときはKindleで買う。個人出版の電子書籍は、Kindleにしかないこともある。使い分けというほどは使い分けられていない。ほとんどの人は、どちらか一方使っていれば十分だろうと思う。