さんまとうさぎ
秋刀魚の塩焼きにビールってのがたまらないんだよ、というお父さんに、丸のウサギを出してみるとしよう。丸焼で、シンプルに、ハーブと塩胡椒。いいウサギを使っているし、塩だって吟味した。調理も素人じゃないんだ。味はお墨付きだ、ワインにもビールにも合うだろう。
それをみたお父さんが、これこれ、これにビールが合うんだ、というだろうか。たぶん、いわないだろう。
うわあ、ウサギの丸焼きだよ、気持ち悪い、とかいうだろう。秋刀魚だって丸焼きなのに、何が違うんだろうか。どっちも、丸焼きで、どっちも、美味しいんだ。何も違やしない。慣れているか/慣れていないか。それだけの違いだ。違うか?
ハードディスクの整理をしていたら、こんな文章の断片が出てきた。何のつもりで書いたのかわからないけれど。最近、理解できないものを否定するというメンタリティが世界からなくなるのがわたしの理想とするところだろうか、なんてことを考えていたのですが、これを書いた時もそういうことを考えていたのかなあ。