「原発を全廃すると昔の生活に戻る覚悟が必要」といいます。いったいどこまで戻るんでしょうか。エネルギー庁でうまいこと古いデータがみつけられなかったので、電気事業連合会の日本の電力消費を見てみました。
電源別発電電力量の実績および見通しによれば、2009年は9565億kWh。そのうち、原子力は29%なので、約2774億kWh。単純に原子力がゼロになったとすると、6791億kWh。これは、1985年の5840億kWhと1990年の7376億kWhの間です。つまり、バブル期の頃ですね。バブル、意外に電気つかってないんだなー。
で、人間が使うエネルギーは電力だけではありません。電気の利用割合変化はどうでしょう。
一次エネルギーに占める電力の比率(電力化率)によると、1985年で37%、1990年40%、2008年44%。少し増えてますね。もしかすると、電気を使わず、べつのエネルギーに戻せる部分があるかもしれません。
これだけざっくりしたデータだと細かいことは分かりませんが、「原子力発電所を全廃したら昭和30年代の生活に戻らなきゃいけない」とまではいかないだろうと思えます。
もちろん、今の生活インフラも産業も、電気がたくさん使えることを前提につくられているはずなので、すぐに「1980年代の生活に戻る」ことなんかできるわけはありませんが。80年代はネットやPCもほぼ無かったしな。
次は、この20年で増えた電力消費の内訳データがほしいくなってきました。どこをさがせばいいものでしょうか、ご存じの方教えて頂けると嬉しいです。
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