こういう話を前にきいたことがあります。フィクションじゃありませんよ。
ある夫婦がいました。いっぽうは旅行が大好きでした。宿泊したホテルのシールを記念にもらい、長年愛用しているトランクはシールでいっぱいでした。
あるとき、そのトランクからは綺麗にシールがはがされてしまっていました。配偶者がはがしてしまったのです。その配偶者は、シールがべたべた貼ってあるトランクを長年、汚らしいとおもっていたのでした。
その話を後日「きれいになってすっきりしました」とかたり、それを傍らで聴く相手はほほえみながら「そのときは目の前が真っ暗になる思いでした。この歳じゃなければ離婚するんだけど」といっていたそうです。
この話をきいてどう思いますか? いろんな視点があると思いますが。
わたしは最初にこの話をきいたとき、シールをはがしたほうの視野の狭さと無神経さに慄然としました。
「トランクにシールをべたべたはる」ことに嫌悪感があるかどうかで、この話に関する意見は違うかもしれません。そうでもないかもしれません。シールを貼ったほう、はがしたほうのどちらが夫で、どちらか妻かによっても意見が違うひとがいるかもしれません。そうでもないかもしれません。
わたし自身はシールをはがされるような目にあったことがありませんし、だれかのシールをはがすようなことをしたことも(多分)ありません。それは私が独身だからあたりまえなのかもしれないですが、幸運なことだと思っています。
これからもそうであったらいいなとも思っていて、それには運だけじゃなくて理解する努力とか理解させる努力みたいなのも大事なんだろうな。
なんてぐだぐだ考えていたら昼休みが終わりそうです。