書評であるどころか、読書感想文であることすら放棄している最近の読書記録です。
火宅の人 下    新潮文庫 た 5-4『火宅の人 』をちびちび読んでいましたがようやく読み終わりました。バカみたいな感想ですが、このころの作家は文章の力が違いますね。たんなる上手な文章じゃないんです。
同じ内容を並の「上手な」文章で書いたら単なるわがままなエロ親父、と思っていたら、とある著名なセンセイの文章を思い起こしてしまいました。あのセンセイいよいよボケちまったんじゃないかとわたしは踏んでいるのです。


探偵ガリレオ東野圭吾の『探偵ガリレオ』を読みました。以前に読んで感激した『容疑者Xの献身』の探偵役、湯川教授初登場の短編集です。容疑者Xを読んだときは湯川教授の短編シリーズがあるとはしりませんでした。
物理学者・湯川が、学生時代の友人・草薙の持ち込む事件を解き明かすという、古典的な構図のミステリ短編ですが、さすが職人・東野圭吾。巧く読ませます。
このなかでは、「転写る」のなんともいえない余韻が好きです。