鉄コン筋クリート (1)先日鉄コン筋クリートを観てきました。久しぶりに映画館で映画。松本大洋の小汚い街で子供が空を飛ぶ、映画的かつ暴力的なマンガ(的確じゃない要約)が原作です。わたしのもっとも好きなマンガ作家の、もっともすきな作品のひとつです。
観る前から予告の映像はネットで見ていて、絵はなかなかよさそうじゃないかと思っていたのですが、一番の不安がシロ。主人公のひとり、10歳の少年です。
原作で活字で読んだあの台詞、実際に声に出したら相当へんじゃないか。しかも声の担当は蒼井優。大丈夫か。しかし上映が始まってからの評判を調べると、蒼井優絶賛です。ほんとか?
で、観てみた感想は以下のとおり。

  • 蒼井優、神です。というか蒼井優をキャスティングしたひとが神。シロはこんなしゃべりかたなんだ!
  • 原作がもともと映画的ですが、この映画は期待以上のかっこよさとスピード感。眩暈のするようなカメラワーク。冒頭、朝夜兄弟とのチェイスシーンはしびれます。
  • 全く絵柄が違うのに、原作との同質性が強く感じられます。まあ台詞がほぼ同じだし。
  • でも原作読まずにいきなり観てストーリー理解できるんだろうか? そういうひとの感想がききたい。
  • ネズミかっこいい。『誕生こそ消滅のはじまりなのだよ、木村君。』
  • アジカンによる主題歌は、安田成美によるナウシカの主題歌みたいな微妙な立場でした。映画から浮いてますぜ。

ともあれ、原作好きなひとは必ずみるべしです。できれば映画館で。