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(一応得意料理の)麻婆豆腐を作りました。
ただし、いつもの陳健一的レシピじゃありません。「サライ」2006年 11/2号で知った、檀一雄式です。
材料が面白いです。檀一雄が作った当時は手に入りにくかったのか、豆板醤は使いません。でも、現在では豆板醤より入手しにくい豆鼓や花椒は使います(豆鼓と花椒は、陳健一レシピでも使います)。なんとパプリカとタバスコを入れます。鷹の爪を入れます。スープは入れません。お酒もちょびっとです。これで作れるんでしょうか。
中華鍋に油を熱して、パプリカを入れると、
うわ、熱しすぎたらしい。パプリカたちまち焦げてる印象です。あわてて豆鼓をいれ、にんにくと一緒にたたいておいた肉をいれます。
いつも作っている麻婆豆腐も鍋を火にかけてからはあっという間ですが、この麻婆豆腐はさらに早くできあがります。豆腐いれたら混ぜてなじませておしまい、ですから。
できあがりはこんなんです。
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色が黒っぽいですが、さて。食べてみると最初はちょっと焦げたにおいが。そして肉堅い。パプリカを強火にかけ過ぎた上、肉に火を通しすぎたようです。でも、美味しい。
私がいつも作る麻婆豆腐はこくも香りも、豆板醤と甜麺醤などのもともと複雑な味の味噌にかなり頼って出している感じです。
それに対してこの麻婆豆腐は、辛さはタバスコと鷹の爪によってだし、コクは豆鼓と肉が引き受け、香りをパプリカが担当しています。シンプル。だから花椒のしびれる辛さもとてもわかりやすいです。麻婆豆腐の要素のうち、わたしが好きなものがシンプルかつストレートに出ている気がします。また作ってみよう。こんどはパプリカを焦がさないように。
檀一雄って作家だろ。なんでこんなレシピ作れるんだろ...。
このサライのもとネタは『檀流クッキング』(中公文庫)という本だそうです。買ってみようかな。