以前褒めまくったアメリカンなデジカメがバージョンアップしました上位機種がでました。
Engadget Japanese: コダックEasyShare V610
アメリカンな発想による「レンズとCCDを二個つけちゃえ!」な2眼コンセプトはひきつぎ、でも10倍ズームでBluetoothまで内蔵です。おおおお。10倍ズームで世界最小でBluetooth!!
と興奮したあとで、ん、でも、2眼なのに世界最小? と疑問に。よくよく仕様(PDF)を見ると

Lens – dual lens technology; 10X optical zoom,
38–114 mm (35 mm equiv.) f/3.9-f/4.4
130-380 mm (35 mm equiv.) f/4.8

え。広角側レンズと望遠側レンズの組み合わせで10倍かよ。あいだ(114mmから130mm)がとんでますがいいのかな。
前回気に入ったV570はというと、

23mm f/2.3
39-117mm f/3.9-4.4

超広角で明るい23mmレンズと、並の3倍ズームレンズという魅力的な組み合わせなんです。
今回のV610はV570の望遠側レンズとほぼ同じ並の3倍ズームレンズと、広角寄り3倍ズームレンズの組み合わせ。これだったら、フツーに1本のレンズで実現できるじゃん。ぶー。
そうすると、メリットは世界最小ってとこでしょうか? いままでの世界最小10倍ズームカメラは、たぶんPanasonicのDMC-TZ1。V610と比較してみましょう。

V610 DMC-TZ1
サイズ(mm) 111x55.5x23.2 112x58.1x40.2
重さ(g) 160g 234g
レンズ 38-114mm(F3.9-4.4)
130-380mm(F4.8)
35-350mm(F2.8-F4.2)

確かにちいさいけど、DMC-TZ1だって十分小さくて軽い。レンズの焦点距離範囲はほぼ同じだけど、DMC-TZ1のほうがずっと明るい。
この小ささに魅力を感じるひともいるかもしれないけれど、わたしはV570の「超広角明るいレンズが使える小型デジカメ」のほうがずっと魅力的だとおもうなあ。そういうカメラってほかに選択肢ないですからね。
そもそも10倍ズームなんてつかわねーよ、ぜったい23mm広角(しかも明るいレンズ)のほうが使う場面多いって!と思っている私にとっては、このカメラはせっかくの2眼コンセプトを「10倍ズームで世界最小」というつまんないところに浪費しちゃってるんだなあと残念な感じです。
そこでKodakへご提案。V610に23mm F2.3レンズ+CCDの光学系も組み込んで3眼にして15倍ズーム世界最小と名乗る製品を開発してはいかがでしょうか。triple lens technology 15X optical zoom。V610では間があいてるのに"10倍"って名乗ってるんだから、23mmの次が38mmでも15倍って名乗って大丈夫ですよね。
3眼にしちゃってほんとに世界最小になるかどうかは知りませんが。