MacBook Pro (16-inch, 2019)を購入した。これまでは、MacBook Pro (15-inch, 2016)を使ってきていた。

MacBook Pro 16 inch

構成と理由

CTOで以下の変更をした。

  • プロセッサ 2.4GHz 8コア Intel Core i9
  • グラフィック Radeon Pro 5500M(8GB)
  • メモリ 64GB
  • ストレージ 2TB
  • USキーボード

現在のMacBookシリーズは、後からパーツの追加交換ができない。

私の場合、例えばVMをたくさん立ち上げて、WindowsやLinuxも動かしつついろいろビルドしたりテストしたりする作業をしている時は16GBメモリでは苦しくなってくる。後になって「もっとメモリがあれば」と思うのは嫌なので、最大の64GBにした。グラフィックも同じような理由で、より良いほうを選ぶ。より速いプロセッサにしたのも同じ。遅くて困ることがあっても、速くて困ることはない。

ただしストレージについては、ちょっと事情が違う。ローカルのストレージが大きくなりすぎると、バックアップをどうするのか、という問題がどうしても出てくる。最大の8TBにしたら間違いなく持て余す。これまで使っていた15-inchが、2TBのうち半分程度使っていたので、同じ容量にした。

少なくとも3年、できるならもっと長く使うつもりだ。この仕様なら5年程度は余裕で大丈夫だろうと楽観している。

第一印象

閉じた状態の16-inchのぱっと見は15-inchと区別がつかない。開いて、よくみるとキーボードの差が目にはいる。ほんの少しキートップが小さく、ほんの少しだけ高さがある。

キーボード比較
左:15-inch 右:16-inch

わずかとはいえ筐体が大きくはなっているので、タイトなスリーブケースなどは15-inchのものは使えない。私は普段、LL Beanのボートアンドトート ミディアムサイズにMacBookを放り込んで持ち歩いている。これには問題なく入れることができた。窮屈な感じもない。

トートバッグとmacbook
15-inchと16-inch両方入れてもまだ余裕

少し使ってみる

キーボードは、2015年以前のRetina MacBook Proシリーズにとてもよく似た印象で、悪くない。けれども私は、評判の悪いバタフライスイッチのキーボードも嫌いじゃないことを再確認した。

バタフライスイッチキーボードの搭載機種に関しては、キータッチの好みや故障しやすさの他に「画面にキーボードの跡がつく」という問題があった。これは2015年のMacBookでも、2016年のMacBook Pro 15-inchでも同じだった。ここが改善されていると嬉しい。もう少し使ってみるとわかるだろう。

カーソルキーが逆T字型に戻った。私は、今までのカーソルキーに不満はなく、評判悪かったのを全く知らなかった。物理ESCキーが復活したのも歓迎されているようだが、私は以前のTouchBarに表示されるESCキーでも特に困っていなかった。強いていうと、TouchBarのESCキーは少し内側に寄りすぎて表示されるのが気に入らなかったくらいか。

TouchBar自体は私は全然使いこなせていないが、物理ファンクションキーに戻して欲しいとは思っていない。私はファンクションキーの使用頻度が低い。ファンクションキーよりも、できることが表示されているTouchBarの方が私には好ましい。いずれにしてもほとんど使っていないのだけれども。

このモデルは音が良いと聞いていたので、以前にiTunesで買った『フォースの覚醒』を再生してみた。冒頭スターウォーズのテーマでたまげる。なんじゃこりゃ。15-inchもノートPCとしては悪くない音を出すと思っていたのだが、桁違いだ。

Apple、変わったなあ

Appleのノートブックの後継機で、サイズが前機種よりも大きくなったのは初めてだろうと思う。またAppleが、一度採用した技術(今回でいうとバタフライスイッチのキーボード)をユーザの声を聞いて元に戻したというのも、初代iMac以降では記憶に無い。いずれも現実的な使い勝手を重視した判断に見える。その一方で、中身は大幅なモデルチェンジなのに外観はほとんど変えていない。

サイズが大きくなったことでバッテリ容量が大きくでき、また熱設計も改善したそうだ。このあたりは使っていけばだんだん実感できるだろう。64GBのメモリが積めるようになったのも、熱設計やバッテリが改善したからだろう。MacBook Proは2011年以来最大メモリが16GBから変わらず、それ以上積めないのを不満に思っていた。2018年の夏に出た15-inchモデルでようやく32GB積めるようになって喜んでいたら、そこからわずか一年ちょっとで64GBまでになって驚いた。「見た目重視」「薄さ重視」のままだったら、こうはならなかっただろう。

ところで、今回サイズが大きくなったとはいえ、2015年の15-inchモデルよりはほんの少し薄く小さく軽いのだ。

  • 15-inch, mid 2015 : 2.04kg, 1.8 x 35.89 x 24.71 cm
  • 16-inch, 2019 : 2kg, 1.62 x 35.79 x 24.59 cm